悪役令嬢の華麗なる王宮物語~ヤられる前にヤるのが仁義です~
「オリビア、君はただ勝ち馬の予想を当てたことに喜んだだけだ。それを悪く思う人はいないよ」
レオン様はきっと、私が自分の家の馬の勝利を手放しで喜んでいいものか、迷っているのだと思ったのだろう。
心配を取り払おうとしていることが、その言葉から窺えた。
彼の清らかな優しさに胸打たれて頷いた私だけど、考えていたのはそれではなく、ロザンヌ嬢たちの笑顔についてだったのに。
これからなにか、向こうにとって有利な出来事が訪れると確信しているような、あの笑顔。
気のせいならいいけれど、母娘がなにかを企んでいるような気がして……。
ふたりはおそらく、次のレースの馬券を買いに売り場へと向かったのだろう。
その姿はもう、ここからでは確認することができなかった。
近くにいなければ危機感は薄れゆくというもので、敵意を向けられたわけでもないのに、過剰に疑うのはやめようと思い直す。
私に楽しい時間を与えてくれようとしている、レオン様の優しさにも応えたい。
頬に笑みを取り戻した私は、二レース目の出場馬が書かれた紙を見ながら、レオン様と勝ち馬の予想を楽しむことに努力した。
三回のレースが終われば、時刻は十時半になる。
ここからは男性たちが乗馬を楽しんだり、子供が馬に野菜を与えて触れ合うことができる。
ダービー場の一角には、テントの下でサンドイッチなどの軽食や揚げ菓子を売る出店もあり、婦人たちはもっぱら食べながら世間話を楽しんで、正午の鐘が鳴れば閉幕という流れになる。
レオン様はきっと、私が自分の家の馬の勝利を手放しで喜んでいいものか、迷っているのだと思ったのだろう。
心配を取り払おうとしていることが、その言葉から窺えた。
彼の清らかな優しさに胸打たれて頷いた私だけど、考えていたのはそれではなく、ロザンヌ嬢たちの笑顔についてだったのに。
これからなにか、向こうにとって有利な出来事が訪れると確信しているような、あの笑顔。
気のせいならいいけれど、母娘がなにかを企んでいるような気がして……。
ふたりはおそらく、次のレースの馬券を買いに売り場へと向かったのだろう。
その姿はもう、ここからでは確認することができなかった。
近くにいなければ危機感は薄れゆくというもので、敵意を向けられたわけでもないのに、過剰に疑うのはやめようと思い直す。
私に楽しい時間を与えてくれようとしている、レオン様の優しさにも応えたい。
頬に笑みを取り戻した私は、二レース目の出場馬が書かれた紙を見ながら、レオン様と勝ち馬の予想を楽しむことに努力した。
三回のレースが終われば、時刻は十時半になる。
ここからは男性たちが乗馬を楽しんだり、子供が馬に野菜を与えて触れ合うことができる。
ダービー場の一角には、テントの下でサンドイッチなどの軽食や揚げ菓子を売る出店もあり、婦人たちはもっぱら食べながら世間話を楽しんで、正午の鐘が鳴れば閉幕という流れになる。