悪役令嬢の華麗なる王宮物語~ヤられる前にヤるのが仁義です~
右前腕に添え木があてられ、包帯を厚く巻かれてはいるが、レオン様は痛そうな顔をしていない。
城医にも慌てた様子はなく、私以外の皆は落ち着いていた。
「ああ、レオン様。よかったですわ……」
彼の無事を確かめて、胸に両手をあて大きく息を吐いたら、白髪頭の城医と助手の青年が、ベッドサイドから私をジロジロと見ていることに気づく。
するとレオン様が、やや低めの声で彼らに命じた。
「なにかあれば呼びに行かせるので、今夜は下がって休んでください」
ふたりは一礼するとすぐに退室し、ドアを閉めようとしているグラハムさんにも「部屋に戻って休んでいいよ」とレオン様が声をかけた。
それに対してグラハムさんは、戸惑うような声で反論する。
「し、しかし、オリビア様とおふたりきりというのは……」
「なにが心配? 俺が節操のない男に見えるのか?」
「いえ、決してそのような意味ではないのですが……」
「心配無用だよ。オリビアは大切な女性だ。傷つけはしない」
私はレオン様の座るベッドから三歩ほどドア側に立っている。
私を間に挟んでのふたりの会話にハッとして、嫁入り前の身で彼の寝室を訪ねるなどと、随分と大胆な行為をしたことに今さらながらに気づいたところであった。
城医にも慌てた様子はなく、私以外の皆は落ち着いていた。
「ああ、レオン様。よかったですわ……」
彼の無事を確かめて、胸に両手をあて大きく息を吐いたら、白髪頭の城医と助手の青年が、ベッドサイドから私をジロジロと見ていることに気づく。
するとレオン様が、やや低めの声で彼らに命じた。
「なにかあれば呼びに行かせるので、今夜は下がって休んでください」
ふたりは一礼するとすぐに退室し、ドアを閉めようとしているグラハムさんにも「部屋に戻って休んでいいよ」とレオン様が声をかけた。
それに対してグラハムさんは、戸惑うような声で反論する。
「し、しかし、オリビア様とおふたりきりというのは……」
「なにが心配? 俺が節操のない男に見えるのか?」
「いえ、決してそのような意味ではないのですが……」
「心配無用だよ。オリビアは大切な女性だ。傷つけはしない」
私はレオン様の座るベッドから三歩ほどドア側に立っている。
私を間に挟んでのふたりの会話にハッとして、嫁入り前の身で彼の寝室を訪ねるなどと、随分と大胆な行為をしたことに今さらながらに気づいたところであった。