イジワル外科医の熱愛ロマンス
「……祐の方こそ。昔から勝手で傲慢だと思います」
『自分勝手』と詰られたことにはちょっと反論したくて、私はコソッと言い返した。
「ああ?」と、語尾を上げて聞き返してくる祐の視線が、突き刺さる。
私は小さく首を竦めて、その不快感に耐えた。
「俺のどこが傲慢だよ?」
本気で心外だとでも言いたげに、眉間の皺を一層深める祐の前で、私はきゅっと唇を噛んだ。
「自覚ないんですか」
「ないね。俺、お前には優し~くしてやったけど?」
「……どこがですか」
なにをもって『優しくした』なんて言えるんだろう。
私の心に一生消えない傷を残した張本人のくせに。
お腹の底から大きく深い溜め息を吐きたくなるのを、私はなんとか必死に堪えた。
その代わり、手が震えるくらい強くスマホを握り締める。
この人は、昔からいつもこうだ。
祐の実家は、東京でも有名な大病院を経営している。
生まれた時から将来院長の座に就くことが決まっていたから、机上の勉強はもちろんのこと、社交マナーや、ピアノに日舞に至るまで、幼い頃からあらゆる英才教育を受けている。
そうやって身に着けたすべてのものが、もともと非凡な彼の天性の能力を磨き上げ、それは揺るぎない自信に繋がっていった。
『自分勝手』と詰られたことにはちょっと反論したくて、私はコソッと言い返した。
「ああ?」と、語尾を上げて聞き返してくる祐の視線が、突き刺さる。
私は小さく首を竦めて、その不快感に耐えた。
「俺のどこが傲慢だよ?」
本気で心外だとでも言いたげに、眉間の皺を一層深める祐の前で、私はきゅっと唇を噛んだ。
「自覚ないんですか」
「ないね。俺、お前には優し~くしてやったけど?」
「……どこがですか」
なにをもって『優しくした』なんて言えるんだろう。
私の心に一生消えない傷を残した張本人のくせに。
お腹の底から大きく深い溜め息を吐きたくなるのを、私はなんとか必死に堪えた。
その代わり、手が震えるくらい強くスマホを握り締める。
この人は、昔からいつもこうだ。
祐の実家は、東京でも有名な大病院を経営している。
生まれた時から将来院長の座に就くことが決まっていたから、机上の勉強はもちろんのこと、社交マナーや、ピアノに日舞に至るまで、幼い頃からあらゆる英才教育を受けている。
そうやって身に着けたすべてのものが、もともと非凡な彼の天性の能力を磨き上げ、それは揺るぎない自信に繋がっていった。