虹色キャンバス
僕が山崎と衝突することは珍しいことではなかった。

それは、ほかのみんなもよく知っていた。


「山崎は美術科の総責任者なわけだし、単位とれなかったら進級できないぜ」


「村上はどうしてこの学校へ?」


「俺は…親の意向…だな」


「え?」


「うちさぁ、親父が画廊やってるんだ」

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