間違った恋

踏んでしまったウ○コに悲鳴をあげている私のスニーカー。

そして私。

そんな私をふっと鼻で笑うマッキーは確実に面白がってる。

「もうこの靴じゃ歩けない」

下を見てボソッと呟けば、

「なら走るか」

走るポーズを取るマッキー。

いや、そうじゃないんだよ。

暗い夜道に男と女が走ってみろ。

何から逃げてるんだって周囲から思われるだろ。

「冗談だ」

そう言って急にしゃがみ込んだマッキー。

どうしたんだろ。

お腹痛くなっちゃったとか?

心配になりマッキーの顔を覗き込もうとした時だった。

「早く乗れ」

一瞬ドキッとした。

「おぶってやるから靴脱げ」

優しい言葉に。言動に。

「でも…」

「早くしろ」

マッキーの時間を煩わせるわけにもいかず、図々しいとは思ったけど背中に乗せてもらった。

靴を脱ぎマッキーの背中に体重を預けるとゆっくりと立ち上がり歩き出したマッキー。

「重くない?」

「ああ」

嘘つき。

絶対重たいくせに。

「本当に重くない?」

「ああ」

私平均体重だけど、人一人の重さって結構あるんだからね。

おぶってくれるのはありがたいけど…

「降りようか?」

「靴置いて来たのにか?」

うっ。

そうだった。

マッキーに背負ってもらった時に靴は道端に置いてきたんだった。
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