記憶を失くした総長
成「…何やってんの!」

こっちのセリフって言いたいこともあるけどごもっともです。

『…もう怒られてるし…。』
成「…婚約者の件でもう目立ってるんだから注意して。瑠生先輩を好いてる人は多いんだよ??」
『注意します…。』

でも、雷華の幹部が私を連れ出す方がヤバくない??
それも姫の前で、何度も言うけど初対面なのに!

大「…薬はいつ無くなった。」

えっと…屋上で飲んで(飲まされて)そのままだった気がする。

『…屋上だね。』

君たちが追い詰めたのが原因の一つでもあるんだよ??
しまう暇もなく逃げたんだから。

成「やっぱり…。華ちゃん、下っ端に確かめてもらったけど屋上にはなかった。」

誰かがとったってこと?
美味しくないのに、あの薬…。
見つかる確率は低そうだけど。
そろそろ授業が始まる。
戻り始めた時、大和に肩を掴まれた。

大「…瑞希に注意しろ。」
成「そうだね。特に気をつけて。なんかあったら俺らに言って。」

瑞希ちゃんを警戒する理由は分からないが、2人の優しさが胸を熱くする。

『ありがと。』



1時間目は…数学。
予鈴がなり、教室の自分の席で先生を待っていると、廊下に響くヒールの音。
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