寵愛命令~強引社長はウブな秘書を所望する~

バスルームのドアが開き、男の人がタオルで頭をごしごしと拭いながら出てきた。ワイシャツのボタンは上から四つくらい留まっておらず、そこから胸元をチラッと覗かせている。
唐突に男の色気を見せつけられ、私は逃げるように目を逸らした。


「タオル勝手に借りたけど」

「ど、どうぞ……」


シャワーを貸しておいて、今さらタオルはダメだと言えない。


「それ、なに?」


男がタオルを頭に乗せたままちくわ丼を指差す。


「朝ごはん、ですけど……」

「うまそうだな」


そう言われたものだから、つい「食べますか?」と言ってしまった。

彼がタオルを首にかけて喜び勇んで私の前に正座をしたので、おずおずとどんぶりを男の前に滑らせる。
テレビを置いたキャビネットの引き出しに手を伸ばして割り箸を差し出した。

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