寵愛命令~強引社長はウブな秘書を所望する~
「以前よりだいぶ自信を持てるようになりました」
「そうだろう?」
私が正直に答えると、風見さんが目を見開く。
「この髪の艶、胸元から溢れる色気、内面から滲み出る美しさ、どれも茜がもともと持っていたものだ。それが男たちを魅了することを自覚したほうがいい」
二週間前の私と見た目が変わったのはよくわかる。
その自信のおかげで、背筋をピンと伸ばし顔を上げて歩いていられる。
でも、色気だとか魅了だとか言われても全然ピンとこないのだ。セクシーだと言われたことは、ただの一度もない。
「まだわからないって顔だな」
風見さんは私を自分へと振り向かせた。
「この唇も……」
彼が指先で思わせぶりになぞるから、電流が走ったように背筋が痺れ、思わず吐息が漏れてしまう。