寵愛命令~強引社長はウブな秘書を所望する~

「コンサルタント会社とは、具体的にどういったサービスでお金を得ているのでしょうか?」

「ひと言で言えば、クライアントから与件として提示された課題に対して、その解決策を策定すること。場合によっては、提示した解決策を実行する上でプロジェクトに参画し、クライアントを支援しながら成果を出すところまで面倒をみます。これらに対しての対価ということになりますね」

「なるほど。解決策を提示するだけではないんですね。成果を求められるとなると、なかなか厳しいのではないですか?」

「そうですね。ですが、課題を提示するだけなら誰にでもできます。成果を出してこそ、コンサルタントの存在意義があると思います」


伸びた背筋も真っ直ぐな視線も自信の表れだろう。
余裕のある大人の男といった雰囲気に、私の近くにいたテレビ局の女性スタッフもため息を漏らしていた。


「では、どういった人材がコンサルティングには優秀とされるのでしょうか?」

「絶対にこれだということではありませんが、プロフェッショナルマインド、思考能力、対人関係スキル、体力&精神力といったところでしょうか」


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