寵愛命令~強引社長はウブな秘書を所望する~
「ガールフレンドよね? もちろんいたわよ。彼のことを女性たちが放っておくわけないでしょ?」
いて当然、いないはずはないけれど、胸にチクンと痛みが走る。
過去に嫉妬したところでなにも始まらない。
「それでも果敢にアタックし続けたけど、全然相手にしてもらえなかったわ」
エイミーさんは力なく首を横に振った。
「いったいどうやって理玖を落としたの?」
エイミーさんが私の手をむんずと握る。
「えっ、どうやってと聞かれましても……」
落とした感覚はまったくなく、未だに疑問だらけだ。
「失礼だけど、私のほうがスタイルはいいし、顔だってハリウッドスター並みでしょう?」
清々しいくらいにはっきり言われて、かえってすっきりする。
エイミーさんに謙遜されても、それは嘘でしかないから。