寵愛命令~強引社長はウブな秘書を所望する~

「そんなくだらないことを気にしてるのか」

「……くだらなくないです」


現に、理玖さんには大企業の令嬢との結婚話が持ち上がっていて、私ではとうてい太刀打ちできないような相手なのだ。


「俺は純粋に茜ちゃんに興味があっただけ」

「私のどこに興味を見い出せるのかわかりません」


頭のネジの調子が悪いのかもしれない。
うちの実家の工場で直してもらったほうがいいんじゃないか、なんて意地悪なことを考える。


「俺の周りにいる女の子と毛色が違うから、なんか新鮮でね」


自分でわかっているけれど、“毛色”はちょっと失礼だ。


「地味で面白味のない女で申し訳ありません」


反発心からかわいげのない言い方になる。

< 251 / 318 >

この作品をシェア

pagetop