寵愛命令~強引社長はウブな秘書を所望する~
「そんなくだらないことを気にしてるのか」
「……くだらなくないです」
現に、理玖さんには大企業の令嬢との結婚話が持ち上がっていて、私ではとうてい太刀打ちできないような相手なのだ。
「俺は純粋に茜ちゃんに興味があっただけ」
「私のどこに興味を見い出せるのかわかりません」
頭のネジの調子が悪いのかもしれない。
うちの実家の工場で直してもらったほうがいいんじゃないか、なんて意地悪なことを考える。
「俺の周りにいる女の子と毛色が違うから、なんか新鮮でね」
自分でわかっているけれど、“毛色”はちょっと失礼だ。
「地味で面白味のない女で申し訳ありません」
反発心からかわいげのない言い方になる。