寵愛命令~強引社長はウブな秘書を所望する~

「そうは言ってないだろう? 確かに派手なほうではないし、最初は臆病な子猫みたいな感じだったけど、この頃は色気もぐんと増したし、どんどん綺麗になっていくし。ひと皮もふた皮もむけた感じだ」

「や、やめてください。そんなフォローはいらないですから」


けなされたかと思えば急に褒められたものだから、反応に苦しんでしまう。


「フォローとかじゃないって。それが兄貴の手柄なのかと思うと癪だよ。まぁとにかく、不釣り合いだからちょっかいを出していたわけじゃなく、茜ちゃんに純粋に興味があったってこと。本気になる前に見事に兄貴に持っていかれたけどね。ったく兄貴には社長の座も譲ったし……」


ぶつぶつと琢磨さんが不満を続けるものだから、ついクスッと笑ってしまった。


「お、笑った笑った」


慌てて口元を引きしめる。 


「……すみません」

「死にそうな顔よりはマシだよ」


――死にそう!?

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