きっと、ずっと、恋だった。
「えーと……久しぶり、ですね!」
数時間前にも聞いた言葉を、何だか気まずそうに繰り返す芹奈。
ふたりきりになった瞬間照れるところが、ずるい。可愛い。
「はは、久しぶりですね」
恥ずかしそうに目を逸らして、ココアフロートのストローをくわえる芹奈。
少し日焼けした肌とか、長くなった髪とか、前はしてなかったオレンジのアイシャドウとか。
何だか大人っぽくて、色っぽくて、ちょっと焦るじゃないか。
「東京に住むって、どんな感じ?」
「うーん、どんな店も近くにあるから便利かな。まあ人が多くて忙しないけど」
そうだ、写真見る?と、芹奈に見せるために持って来ていた東京の景色の写真をテーブルに出す。