ネイビーブルー
途中のコンビニに寄り、一目散におにぎりコーナーへ向かうと、学ランの男の子たちが前を占領していた。
…見えないし。
おにぎり、全部買われませんように!
後ろから隙間を縫うように、おにぎりの在庫状態を見守っていると。
買うものが決まったのか、前にいた男の子がクルッと振り返った。
…ぁ!
黒髪のあの人…
やば、会えた…
やっぱり、大人っぽい。
うちの学校の男子とはなんか違う。
でも、こいつは私のことなんて覚えてないんだろうな。
私は苦手なポーカーフェイスで、おにぎりコーナーに目を向ける。
げげっ。
高菜しか残ってないじゃん…
はぁー…
高菜、なんか辛いから苦手なんだよね。
がっくりと項垂れる。
「高菜も、嫌いなん?」