【超短編 22】 真説・七夕の由来
いつものように織り姫が機を織っていると、目の前に見たことのある牛がいました。
 はっと顔を上げると、そこには彦星が立っていました。
「どうして、あなた様がここにいるのでしょう?」
 すると彦星が言いました。
「ある時私の住むところに、笹が垂れ下がっていました。その笹の木はとても長く大きく根元が見えませんでした。私はこの大きな笹の木がどこから生えているのかと思い、こうして歩いてきたのです」
「ああ、なんということでしょう」
 織り姫は、自分の願いを叶えてくれた笹の木と神様に感謝しました。
 そして、彦星はこう続けて話しました。
「あなたにももう一度お会い出来ればと思っていたのです。こんな偶然は他にありません。できれば毎日でもお会いしたいのですが、私もあなたも住む地を変えるわけには行きません。もしよろしければ、笹の木が伸びきるこの時期に毎年お会い願えませんか?」
 織り姫はうれしさのあまり涙を流しながら、それに答えました。
 織り姫の涙はやがて天の川に流れ、地の作物を豊かにしました。

 それからというもの笹の木には願いを叶える力があると伝えられ、2人が会う日には豊作を願う祭りを民は行うようになったのです。 
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