復讐劇は苦い恋の味
それから朋子と控室に寄りお弁当やお財布を手に売店へ向かい、彼女の奢りでチーズタルトを購入し、いつものイートインスペースへ向かった。


そこで根掘り葉掘り聞かれ、最後にあることを話すと途端に朋子は目を丸くさせた。

「は? ちょっと待って、あんた本気で言ってるの!?」

「うん」

大きく頷くと朋子は口をポカンとさせた。

昨日君嶋くんのことが、好きだと気づいた。

気づいて圭に幸せになってほしいと言われて……それで私、思ったんだ。

今のままでは本当に幸せになれないって。だって君嶋くんが好きになってくれたのは私であって私ではない。

大人になった常盤美空だ。出会った頃のままの関美空じゃない。

そのことに彼は今も気づいていない。


「いやいやいや、ここはスルーしちゃえばいいじゃん! だって向こうは覚えていないんだよ? だったらわざわざ言う必要なんて……」

「私も最初はそう思ったよ。いっそのこと、私も気づかずに出会えたらよかったと思った。お互い中学一年生の時クラスメイトだったことを知らずにお見合いの席で再会していたらって」
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