復讐劇は苦い恋の味

でも君嶋くんが理由もなく、私をふたりに会わせるとは思えず、ふたりの様子を窺っていると急に私に向かって深々と頭を下げたんだ。

「この前、朝陽と飲んでその時に関さんとのことを聞いてさ。……話を聞いて俺たち、思い返すと人として最低なことをしていたなって反省して……」

「そうしたら居ても立っても居られなくなって、朝陽に関さんと会わせてもらえるように頼んだんだ」

そう言うとふたりは真っ直ぐ私を見据えた。

「関さん、今さら謝罪されたって許せないと思うけど、本当に悪かった。……たくさん傷つけてごめん」


「こんな話、虫が良すぎるって言われるだろうけど俺たちにとって朝陽は、昔からの友達でさ。これからもずっと友達でいたい大切な仲間なんだ。……そんな朝陽の彼女に嫌われたままなのも嫌でし」

「な？」と言いながら顔を見合わせるふたり。

そして再び頭を下げた。

「朝陽の友達として、できたら仲良くしてくれたら嬉しい、もちろんもう二度と関さんを傷つけるようなことはしないから」