15歳、今この瞬間を
「今まで生きてきて、夢も希望もないのがあたし。わかった?」

言ってて、自分で自分が虚しくなってくる。

「そんなこと言うなよ…!」

「ロウ!」

「え……」

突然口調が変わった佐久田くんを、厳しい表情で制止する菊谷くん。

あたしは、何が起こったのか理解できなかった。

「夢も希望もないなんて言うな…。生きていれば、何かある」

「ロウやめろよ」

「生きてさえいれば、色んなことがあるんだ……!」

「ロウ!井上さんには関係ないだろ!」

菊谷くんの喝を入れるような声に、はっとした表情を見せる佐久田くん。

「…ごめん」

「……」

小さく謝ってきた佐久田くんに、当然ながら笑顔はなかった。

「井上さんホントごめんねー。ロウのやつ、受験生になってからピリピリしてんだ。気にしないでやって」

代わりに笑顔を見せてくれたのは菊谷くん、さっきまでの厳しい表情はなくなっていた。


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