15歳、今この瞬間を
ロウの声が、震えている気がして……。

「6年生になってからのありさは、ますます悪くなっていって、学校にも、来られなくなってさ…。毎日オレは、その日に学校であったことなんかを、おもしろおかしく話したりしに行ったんだけどーー」

あたしの視界に入ってきたイルカたちは、とても楽しそうに見えた。

「リョウはオレとは逆で、ありさのところに来なくなったんだ。…なんでだと思う?」

「……」

ロウの問いかけに、あたしは答えられなかった。

あたしなんかの考えを、言ってはいけない気もしていた。

「塾に通いだしたんだ」

塾ーー?

てっきり私立の中学でも受験するのかと思って聞いても、その理由を言わなかったリョウくん。

ある時、リョウくんのお母さんから聞いた話で、謎が解けたらしい。

「ありさのためだった」

リョウくんは、本当にありさちゃんのことが好きだったんだな……。

学校に行けなくなったありさちゃんのために、自分が賢くなって勉強を教えてあげようだなんてーー。


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