15歳、今この瞬間を
「夢希」
「夢希ちゃん…」

居ても立っても居られなくなったあたしは、お父さんとお母さんの前に出ていた。

「たまたま来たら、話…聞こえて」

「そう…」

いつもにこにこほわほわしているお母さんが、今は伏し目がちだった。

「また、引っ越すの……?」

「…そうだな」

お父さんのその一言が、あたしを突き落とす。


"次、もしまた転校することになっても、夢希は大丈夫だから"

「……」

"どこにいても、オレがいるから。離れても変わらないって言っただろ?運命共同体だからな(笑)"

何が大丈夫なの……?

どこにいてもオレがいる、って…ありえないよそんなの。

離れたら疎遠になって、いずれは音信不通になるーーーあたしはそれを、身をもって経験しているのだから。

また転校して、また一からなの……?

明日は、入学式なんだよ。

「あたし……」

すごく、楽しみなの。

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