15歳、今この瞬間を
でもそれも一時的なことで、入学説明会に行ったり必要なものを揃えたり……バタバタしている間に、あっという間に日々は過ぎて行った。


そしてとうとう明日は入学式という今日、もうすぐ日が変わろうとしているのに、あたしはなかなか眠れないでいた。

「……」

お母さんまだ起きてるかな…。

あたしは静かに部屋を出ると、リビングに向かった。


「お母さ……」

リビングへ続くドアからは明かりが漏れていて、中へ入ろうとしたところであたしの足は止まった。

話し声が聞こえてきて、そっと聞き耳を立てる。

「仕方ないんだよ…」

「でも、今回は早すぎるわ。私はいいけど、夢希ちゃんは明日から高校生よ」

「ああ……そうだな」

なに……何の話をしてるの?

嫌な予感しかしないよ……。

「今度はどこへ?」

「大阪だ」

「また戻るの…?」

「ああ。俺がいなくなって業績が悪化しているんだよ。参ったよ、まったく」

大阪……戻るーーー?

いやだーーーあたし、いやだよ…!



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