15歳、今この瞬間を
「あたし、行きたくない……!」

「夢希……」

初めて…行きたくないと、自分の気持ちを口にした。

「どうした夢希」

「もう転校はいやだ!」

お父さんは、予想外の展開に困惑しているといった反応だった。

「夢希ちゃん……」

「どこへも行きたくないの……!」

感情があふれ出したあたしは、ぼろぼろと涙をこぼしながら訴えた。

閉じ込めていた思いを伝える勇気も、ロウに出会えたから沸きあがらせることができたと思うんだ。

「行きたくないだなんて、困ったわねぇ…」

お母さんは、「はぁ」とため息をこぼしていた。

「……」

お母さんはいいよ、お気楽専業主婦なんだから。

「じゃあ今回は、パパひとりで行ってもらおうかしら」

「え……⁈」

「おいおい、本気で言ってるのか?」

「だって聞いたでしょ?夢希ちゃんをひとり置いていけないわ。ねっ。」

そう言うとお母さんは、いつものほわんとした笑顔を向けてくれた。



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