15歳、今この瞬間を
それでも……今のままを続けていくことは、もうしたくない。

本当の気持ちを隠して、いつまで演じていればいいのだろう…。

あたしだけじゃなくて、リョウくんも、それからロウもーー。

すごく、意味のないことをしている気がしてならないよ。

あの日、ロウに好きだと言ったあたし自身の想いを、無駄にはしたくなかった。

もっとも、ロウとリョウを聞き間違えられたから、本人にはまだ伝わっていないのだけど。


「はい、それでは解散!帰りの時間に遅れないように戻ること」

パラパラと聞こえてきた返事とともに、バラけていく生徒たちーー桜もすっかり終わった4月下旬の今日は"春の遠足"にきていた。

遠足といっても、今ではバス移動なんて当たり前で、遊園地に行く学校だってあるくらいだ。

遠足にピクニック要素が入っているのは、小学生までだろうか。

「どこから見る?」
「てかイルカショーどうする?」
「見るなら時間に合わせて上に行かないとね」

同じ班になった女子たちが、何やら相談を始めた。


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