愛情の鎖 「番外編」〜すれ違いは蜜の味〜。

クリスマスまであと1週間。

うちでのホームパーティーの準備も着々と進んでいた。

今年の母は見違えるほど元気。

やる気満々のようで、毎日楽しそうに準備をする母の姿はまるで子供に戻ったように見えた。



「梨央〜、慎一くん来たわよ」

「はーい、今行く」


そんな母を見てると私も嬉しい。

今日はどうしても手が離せない母に頼まれて、部屋に飾る装飾で足りないもを買い出しに行くことになっていた。

しかも何故か隣に住む慎ちゃんも一緒。

どうやら母が頼んだようで、今日はこれから慎ちゃんと二人で買い出しに行く予定だった。



「おはよう、梨央」

「おはよう」


玄関の扉を開けるとすぐ、慎ちゃんが笑顔で顔を出した。

その笑顔につられて私も笑顔を向ける。


「今日はよろしくね」

「こちらこそ」


彼は私の幼馴染。

4才年上のお隣さんだ。
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