私も自分で何を言っているかよくわからない。

「あ、でもこんな吐いた女、臭くて嫌よね。」

驚きを隠せないままの彼は言った。

「いや、一端の男といたしましては、貴方のようないい女を抱けるとあらばこれ喜びなんですが」

「なんで急に敬語になるんです。」

「まさか、こんな展開になるとは思わなかったから。」

私だってそうだ。未だに自分の行動が信じられないというのに。

「大丈夫です。少し頭痛がするくらい。水を飲めば平気だと思います。」

私が言うと、彼は水を口に含むと、それを私に移した。もちろんこれが彼との初めての口づけとなる

「何度も確認はしない。始まったら止められないよ。今だったらなんとかやめられる。」

いいの、とだけようやく聞こえる程度に呟いた。その瞬間、布団になだれ込む。

「正直、我慢してたんだ。」

その言葉を皮切りに始まった。

彼の繊細な指が体を這い回り、彼の息遣いが私の胸を鷲掴みにした。



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