君に捧げるワルツ ー御曹司の恋と甘い旋律ー
「舞姫さんと接触してから、澪音は変わってしまった。
次男だからと甘やかしたのがいけなかったか。側妻の一人としてあなたを囲うくらいは大目に見ようと思っていたのが仇になったのだな。
最近では私の命令も聞かずに生意気でね」
降り注ぐ言葉が冷たくて、聞いているのが辛かった。この人が澪音の父親とは思えない。
「事は急を要するのだよ。早く手を打たないと澪音は失敗作になってしまう。だから私も手段を選んではいられなくてね」
「待って下さい、失敗作だなんて。その前にご子息でしょう。そんな言い方は……」
「口出しは無用だ。私の意志を継がない後継者では意味が無いのだよ。
澪音はこの私の力を削いでいい気になっているようだが、親をみくびるなと言いたい。
まずは澪音を変えてしまったあなたを追放して、反省させなければな」
「お断りします。お金は要りませんし、オーディションに手を回す必要もないですから。
澪音が私を必要とする限り、私は澪音のそばにいると決めたんです」
震える膝に爪を立てて、足を踏ん張る。
何をどうすれば分かって貰えるか見当もつかなかったけれど、素直な気持ちを精一杯の力を振り絞って伝えた。駆け引きを知らない私にできるのは、ただそれだけだった。
澪音のお父様は「はねっ返りのお嬢さんだな」と、口を歪めて笑っている。
「ははは、舞姫さんは余程澪音を愛しているらしい。
それでは条件を変えようか。あなたが澪音との関係を絶たないのなら、この写真をマスコミにリークする」
次男だからと甘やかしたのがいけなかったか。側妻の一人としてあなたを囲うくらいは大目に見ようと思っていたのが仇になったのだな。
最近では私の命令も聞かずに生意気でね」
降り注ぐ言葉が冷たくて、聞いているのが辛かった。この人が澪音の父親とは思えない。
「事は急を要するのだよ。早く手を打たないと澪音は失敗作になってしまう。だから私も手段を選んではいられなくてね」
「待って下さい、失敗作だなんて。その前にご子息でしょう。そんな言い方は……」
「口出しは無用だ。私の意志を継がない後継者では意味が無いのだよ。
澪音はこの私の力を削いでいい気になっているようだが、親をみくびるなと言いたい。
まずは澪音を変えてしまったあなたを追放して、反省させなければな」
「お断りします。お金は要りませんし、オーディションに手を回す必要もないですから。
澪音が私を必要とする限り、私は澪音のそばにいると決めたんです」
震える膝に爪を立てて、足を踏ん張る。
何をどうすれば分かって貰えるか見当もつかなかったけれど、素直な気持ちを精一杯の力を振り絞って伝えた。駆け引きを知らない私にできるのは、ただそれだけだった。
澪音のお父様は「はねっ返りのお嬢さんだな」と、口を歪めて笑っている。
「ははは、舞姫さんは余程澪音を愛しているらしい。
それでは条件を変えようか。あなたが澪音との関係を絶たないのなら、この写真をマスコミにリークする」