君に捧げるワルツ ー御曹司の恋と甘い旋律ー
休暇で、遠くまで出掛けるって……


「今日はもしかしてデートなんですか!?」


「本当はもっと早くに柚葉とこうやって出掛けたかったんだが、随分と遅くなってしまった。

これではすっかり順序が逆だな」


「ふふっ、パーティーの相手と、偽装の婚約が最初でしたからね。

でも、こうしてると何だか普通の恋人同士みたいで嬉しいです」


「みたい、じゃない。俺達は普通の恋人同士だろ?

今日の柚葉もとても可愛いな。綺麗な足もよく見えるし」


澪音は運転しながら私をちらっと見る。ニットワンピは車に座ると太股が殆ど見えてしまって、澪音の視線に顔が熱くなった。


やがて車はお店の前に停車して、澪音はここで少し買い物をするようだった。お店にはアウトドア用品が沢山並んでいる。


澪音が店員さんに声をかけると、私にシャツとパーカー、タイトなパンツ、ヒールの無いブーツを持ってきてくれて、試着室で合わせると澪音が一式すべてを買った。


「……ありがとうございます。

動きやすい服の方が良ければ、お店でそのまま着替えさせて貰っちゃいますけど?」


「せっかく可愛い服を着てるんだから、今着替えたら勿体無い。まだ見足りないから、駄目だよ」


「澪音、反応に困るのでそういうコト言わないでください……」


「困ってる柚葉も可愛いけど、そろそろ慣れてくれないか?

思ったことを口にする度に柚葉に困られると、苛めてる気分になる。

そうすると、何故かもっと苛めたくなるから」
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