病院嫌いなのにステップファミリーはお医者さん
目が覚めたら、まだ、点滴してた。
ママたちの声が聞こえた。
パパ「今日、雨に濡れたせいで、風邪ひいたんだろう。ちょっと大きな発作だと思うけど、前の飯田先生からのレターだと発作が大きい割に薬の反応が良いから重篤化しなかったって書いてあったよ。」
ママ「今までも入院になるかもって何度も言われながら、実際に入院したのは3回かな?」
お兄ちゃん「いやぁ、俺にも対処法教えて。もし、2人のときに発作が出たらどうしたらいいかわからないし。」
ママ「これまでは、基本的に発作時の吸入薬と毎晩の吸入薬の2種類を処方されて、由美が自分で管理してたの。しんどくなったら発作時用を吸入するってことにして自分で体調見ながら使ってた。」
パパ「自分で管理するのが一番いい方法だよ。しんどくなってすぐ使えるし。ただ、いつも持ち歩かないといけないけどね。」
ママ「今回は自分で吸入できないくらいになっちゃってたからびっくりした。小さい頃は何度もあんな風になって救急につれて行ったのよ」
お兄ちゃん「勉強しているときは、息も苦しそうとか全然わからなかった。宿題が終わってなかったのも体調が悪くてはかどらなかったんだろうね。」
パパ「環境が大きく変化して、まだ緊張しながら暮らしてるんだろうから、少しづつ疲れが溜まっていたんだろう。」
ママ「徐々に慣れていってもらうしかないね。」

ママたちの話し声を聞きながら、また眠ってしまっていた。
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