病院嫌いなのにステップファミリーはお医者さん
「ただいま」
「おかえり」
リビングに入ったらママがいた。身体が震えてきて、床に座り込んでしまった。
「ちょっと由美?大丈夫?」ってママに身体をさすられた。
「由美?熱があるみたいよ。クリニックに行って診てもらおう?立てる?」
「うん。」立ち上がろうと思ったけど、身体が震えて、動けない。
「動けない?寒い?」
「うん」
ママがクリニックに連絡したみたい。
リクルートスーツを着たままだったからママが着替えも手伝ってくれて部屋着に着替えてソファーでブランケットにくるまった。

「ゆみちゃん?大丈夫?」って白衣姿のお兄ちゃんがクリニックから来た。
「身体に力が入らないみたいなのよ。さっきから震えてるし」ってママが私が帰ってきてからの状況を話ししてた。
「よし、じゃ、このまま診るよ。体温計はさむよ。そのまま聴診するからね。」ってお兄ちゃんが聴診したり喉を診たりした。
熱は39度7分もあって、お兄ちゃんにも暑いくらいの気温なのに寒いなんてまだまだ熱があがるのかな?って言われた。
「点滴したいから、取ってくるな。。。」ってお兄ちゃんはクリニックに行った。

お兄ちゃんは最近、仕事休みの時にクリニックを手伝ってる。総合病院の内科とは違って、初診の患者さんや急性期の患者さんが多いから勉強になるらしい。

「由美ちゃん、点滴持って来たよ。腕出して。。。ちょっとチクってするけど、大丈夫だからね」ってお兄ちゃんが針を刺した。

ソファーに横になって点滴されながら、ちょっと眠ってしまっていた。
すごく暑くって頭がガンガン痛くって目が覚めた。まだ点滴はポタポタ入っているのが見えた。
「ママ?」って呼んでみた。
「由美。目が覚めた?どうかな?」
「うん、暑いし、頭痛い」
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