キスから始まる……！「イケメン御曹司とキスして、フォーリンラブ！」

「……だけど、別にキスじゃなくても……」

その顔を上目に見ながら、咎めるようにも言うと、

「キスすれば、顔が隠れるだろう？ それに、向こうも別れてすぐに、他の女とキスしてるとも思わないだろうしな」

またしてもなんでもないことのようにさらりと言うのに、なんだかため息が漏れる。

この人……顔はいいけど、けっこうサイテーかも……。

「……他に、何か聞きたいことは？」

あまりに何も気にしていない風でそう訊いてくるのに、ちょっと苛立ちを覚えて、

「……もうないです……」

と、パフェの残りを口に運んだ。