何度でも、愛を叫ぶ。


「事故に遭って、死にそうになったのは確かじゃよ。だけど、まだ死んでおらん。私より先に進めば…」


「死ぬ、ということ?」


「そうよ。でも、生きたいなら戻りなさい。あなたがここに来るのは、まだ早いわ。」


親より先に死ぬな、とでも言いたい顔。


「そうですね。おばあ様。」


でも、あの世界に戻るのが怖い。


美夜さん、私が目を覚ましたときには捕まっているか分からない。


生きているってことが分かれば、また命を狙われるかもしれない。


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