何度でも、愛を叫ぶ。


翌日、手術が始まった。


「大丈夫だから。」


手を握られ、安心して微笑む。


「そうだね。」


「…あいつの分まで、生きろ。」


目を閉じ、麻酔が聞いてきた頃。


和翔くんの声が、微かに聞こえた。


それが、私が、最後に見た景色だった。


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