眠り姫に恋したのは年下御曹司
一年ぶりの恋人

変わる日常

「莉乃、おはよ。」


「おはよ、陽平。」



朝の改札口で待ち合わせをした。


休日とは違いビシッと決めたスーツ姿はカッコ良さを更に引き出している。


二人でいつもの場所で並んで電車を待った。


そう言えば、陽平は何でわざわざ混む通勤電車に乗るのだろうか。


実家からなら近いし楽なのに。


この駅は電車の始発駅になる事もあるし、私も狙って乗っている。



「陽平は通勤電車が好きなの?」


「はっ?」


「だって実家なら楽でしょ?」


「経験だよ。なんでも経験だから。」


「ふ〜ん。」



いまいち納得出来ないが、陽平には陽平の考えがあるらしい。


いつものように電車に座って通勤する。


少し会社からは遠いがメリットもある。


並んで座り、いつものように電車が揺れながら走って行く。


その上、外は寒かったが車内は暖かい。


気持ち良さが訪れる。


つい寝落ちしそうだ。
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