葵くん、そんなにドキドキさせないで。

私の困った顔が見たいんだって、葵くんは。





「嫌ならやめればいーのに」


「え？…えっと、何をかな」





大野くんのいきなり発言に首を傾けた





「三河の彼女のフリするの。本当は付き合ってないんでしょ？」





ゴクリと唾を飲み込む


い、一体この人はどこでそんなことを知ったの…！





「1ヶ月ぐらい前だっけなぁ…

三河と華子ちゃんがその話してるの聞いちゃったんだよね」





忘れ物とりに教室行ったら偶然ねー、って、そ、そうだったの！？





「何かの冗談かと思ったんだけど、2人が付き合ってるって噂聞いて。

ピンと来ちゃったんだよね」


「ゔ、」


「あ、否定しないんだ？素直だね、華子ちゃんって。」