葵くん、そんなにドキドキさせないで。
「三河に付けられたんだ?アイツ意外と独占欲強いね」
「ゔっ」
「華子ちゃん大変そう。爽やか王子とか言われてるけど、三河って腹黒い奴だし」
そ、そうなんです…本当にその通り。
ニコニコと笑顔を浮かべる大野くんに頷きかけたところで、私、気付きました。
「(どうして葵くんの本性を知ってるの…!?)」
危ないよっ、大野くんの言葉を肯定するところだった…!
「そ、そうかな…?」
「えー?今さら隠そうとしなくたっていいのに」
ゔっ、
大野くんってニコニコしてるけど鋭い…
「華子ちゃんと一緒にいるところ見れば一発でわかるよ」
すごい意地悪されてるでしょ?なんて。
……はい、そうです。意地悪されてます。