葵くん、そんなにドキドキさせないで。
***
「…ん、まぁ、マシになったんじゃねぇの」
球技大会前日の体育の時間
みんなから離れたところで葵くんにバスケを教えてもらっていた私だけど、
や、やっと褒めてもらえたよ…っ
「あ、葵くん、ありが…」
「まぁそれでも平均以下だけど。田中さんの運動神経どうなってんの?」
……。
うん、うんまぁ、ね、うん。
葵くんが素直に褒めることなんてね、ないってことは分かってたけど…
「意地悪だ…」
「今さら何言ってんだよ。」
フッと笑う葵くんにむすっとする
確かに葵くんは意地悪だ。
だけど最近は…そう、席替えをした日ぐらいから、
『田中さん遅い。ノロマ。カメ以下。』
『田中さん見るとイライラしかしない』
『……はぁー…』