葵くん、そんなにドキドキさせないで。
葵くんの意地悪さに磨きがかかってるような気がするのは!
絶対気のせいじゃないよね!?
ため息とか!もう悪口言われるより傷つくからね!?
「(…………まぁ、でも多分原因は…)」
バスケットボールを両手で持って、そっと葵くんの顔を覗き込む
「あの、大野くんは、意外といい人だよ…?」
隣の席になった大野くんのせいだと思うんだけど…。
私がそう言うと、葵くんの眉がピクッと動いた
「はぁ?」って。や、やっぱり怒るよねー…
「…あのさ、田中さん」
「え、な、なに…」
私の名前を呼んでジトッと睨む葵くん
「田中さんは俺のじゃねぇの」
ふて腐れたようにプイッとそっぽを向くから、
ふ、不覚にもキュンと来てしまうわけで…。