葵くん、そんなにドキドキさせないで。
……でも、
「(怖いっ)」
だって、女の子たちの顔、怒っている。
この前の、昼休みの2人とは全く雰囲気が違う。
何をされるのか、言われるのか、想像したら怖くなった。
……だから、
「っ、」
「あっ、ちょっと!!」
青になった横断歩道を全速力で走った。
駅までたどり着いたら、安全で、安心。
でも私の体力でそこまで走るのは絶対に無理だ…。
「(どうしようっ…!)」
どこかに隠れるしか……
ううん、でもその前に、
「…っ、はぁ、」
ブレザーのポケットからスマホを取り出す
歩いてくる人を避けながら、名前を探した
耳にスマホを当てながら、チラリと後ろを向く