好きです、センパイッ!!


その表情に、ドクンと心臓が大きく鳴った。




「じゃあ、誰のこと探してたの?」


「べ、別にそういうのじゃ……」


「誰もいない教室見て泣きそうになってたじゃん」


「っ、それは……!」




お、おかしい。

先輩ってこんな風にグイグイ聞いてくる人だったっけ?


首を傾ける先輩に、ふいっと顔を逸らす。



"先輩のことを探してました"とか。



ほ、本人に言えるわけない。

私、ただでさえフラれてるのに。




「……間違っても先輩のことなんか、探してないです……」




ギュッと手のひらを握りしめながらそう言うと、

先輩は私が手に持っている睦月のリュックをチラリと見た。

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