好きです、センパイッ!!
校長先生の話、卒業証書授与、送辞、答辞。
淡々と式は進行していった。
卒業生が退場する時、何人か泣いている先輩達がいて、私までうるっと来てしまった。
柴田先輩は私を見つけると元気に手を振ってくれた。
それから、
「あっ」
高広先輩は、私と目が合うとふわりと優しく微笑んだ。
うう、カッコよすぎます……!!
心を込めた拍手で卒業生を見送った後は、体育館の後片付け。
もちろん参加した2年生と、先生達でね。
「ごめんね、柚木。後片付けまで付き合ってもらっちゃって」
「いいよ、別に。小春の幸せそうな顔見れて満足」
クスッと笑った柚木に、口をパクパクとさせた。
「き、貴重なデレ……!!柚木可愛いっ」
でも、抱きつこうとするとヒョイッと避けられるわけで。