宮花物語
状況を把握できていない白蓮を連れ、信志は診察室の外に出た。

「王?」

「白蓮。黒音のお腹の子は、既に死んでいた。」

「ええ!?」

信志は壁に手を付きながら、床に沈んでいく。

「私の子は、産まれる前に皆死んでいく……白蓮、私は呪われているのだろうか。」

「そんな事……あり得ません。」

白蓮は、肩を落とす信志を、後ろから抱きしめるしか、できなかった。


そんな事は関係なしに、医師は白蓮を呼ぶ。

「正妃様。」

白蓮は信志を気にしながら、医師の元へ歩み寄った。

「正妃様。お腹の子が亡くなっていると知れば、一刻も早くお子を外に出さねばなりません。」

「それは、手術をすると言う事ですか?」

「いえ。薬を飲んで頂き、人工的に産んで頂きます。」

白蓮は胸が痛んだ。

「……死んでいると分かっているお子を、お腹を痛めて産めと言うのですか?」

「そうしなければ、黒音様は懐妊できません。」
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