キミの生きる世界が、優しいヒカリで溢れますように。
悪者にしかなれない人間もいるんだ。私のように。本当は、理香子のような可愛くて優しくて、「ありがとう」も「ごめんね」もすぐ言える女の子で生まれたかった。
でも、どうしても、なれないのだ。努力しても意固地になってしまう。変なところで頑固で、歪んでいて、可愛くない。
こんな私の苦悩、わかってくれる人なんてきっといない。どうせいじめる私が悪いんだから。
いじめる悪者より、なれるなら、本当は偽善者になりたい。悪魔を飼っていても、隠して微笑む天使になれるなら、私だってなりたい。でも、なれない。
……ああ、もう、消えたい。こんな私。消えちゃえばいいのに。
性格が悪くて、誰からも好かれない。
恐怖を与えることでしか、人から慕われない。
こんな私、捨ててしまいたい。
死んで、生まれ変わって、今度こそ心も見た目も可愛らしい女の子で生まれてきたい。
そしたら……。
理香子ともう一度、親友になれるのかな。
***
私の意識はそこで途切れていた。
どうやら深い眠りについてしまっていたらしい。
次に目覚めたときの爆発音とけたたましいサイレンの音に、いっきに頭と目が冴えた。
今の音はなに⁉︎なにが起きたの⁉︎
ベッドから飛び起きて、廊下へ出た。すると後夜祭が行われているはずの体育館が凄まじい炎に包まれて、真っ黒な煙が上空にあがっていた。
時計を見る。私たちのクラスの発表が行われている時間だった。
私は慌てて誰かいないか探して、上靴のまま外へ出る。すると、体育館からパニックになった生徒たちが血眼で走って運動場に避難しているところに出くわした。
クラスメイトの女の子を見て、話しかける。
「なにが起きたの……⁉︎」
「隼人がマジックショーを始めた途端に爆発が起きて……っ」
泣きながら話す彼女。私はそれでも状況を飲み込めずにいた。