キミの生きる世界が、優しいヒカリで溢れますように。



「もう一回する?」

「もう授業始まっちゃうよ」

「あ、そっか」



お茶目に笑う彼に、私も笑った。
始業のチャイムが鳴り、一時間目の英語の授業が始まる。


あんなに暗かった心が晴れていた。
これも、隼人くんの魔法かもしれない。



***



お昼休みになった。
だんだんと時間が進んでいくに連れ、緊張と戸惑いで胃が痛くなっていった。


理香子ちゃんにうまく説明できるだろうか?


隼人くんには拙くとも話すことができた。というか、してしまった。
頭で考えていくと、もう、わけがわからなくなる。


突拍子もなかった隼人くんの場合とは違う。
支離滅裂でも何度も頷いて話を聞いてくれた隼人くんは、とても話やすかった。おそらく、そういう風にわざと仕向けてくれたのだと思う。隼人くん、とっても優しい人だから。


ふと近くで足音がした。顔をあげるとそこには理香子ちゃんがいた。



「お弁当一緒に食べよう?」

「う、うん……っ」



誘われて、もしかして、待たせてしまっていたのでは⁉︎ と申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
今朝母から待たされたお弁当を取り出して、慌てて立ち上がると、その拍子に膝を机の下にぶつけてしまった。痛くて、「ッ……!」と、言葉にならない声が出る。


その一連の私のドジっぷりを見た理香子ちゃんが「大丈夫……⁉︎」と声をかけてくれた。


いろんな意味で、泣きそうだ。


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