烏丸陽佑のユウウツ
…はぁ。眠れないな…。まあ、いつもの事だが。…いつにも増してか…はぁ。
ブー、ブー、…。ん゙ー?…誰だ。…梨、薫、ちゃんだ。
【昨夜から色々とごめんなさい】
珍しいな…こんな風に改めた事をしてくるなんて。
【ごめんなさい。寝てますよね】
ていうか、梨薫ちゃんも起きてるって事か。あー、まぁ、風呂上がりとか、そんなとこなんだろうな。黒埼君はどうなったんだ…。居るんだろうな多分。
【眠れないから起きてたよ。昨夜の事から今朝の事は別に気にするな。そっちは?どうした、眠れないのか?】
これって、別に…探りを入れてる訳じゃないからな…。
【はい、バーで寝たっていうのもあるし、若干一名、ソファーに寝ている者が居るので】
はぁ、やっぱり追い返さず寝かしてるんだな…。いいか?そいつは子供じゃないんだ、立派な、下心アリアリの男なんだからな?…全く、想像通りだったとしてもムカつくわ。はぁ、無防備過ぎるんだよな、本当…。まあ?黒埼君に襲われてもいいと思ってるなら別に…いいんだけど…。しかし、あ゙ー、ムカつく。俺は部外者みたいに帰されて…あいつは部屋に居る。はぁぁいつまでも大人気ないな、俺。
【朝、起こして、二人でモーニングコーヒーってやつ?】
フ、嫌味に聞こえるかな。
【多分、置き手紙とかして、私が起きる前には帰ってると思います】
へぇ、そんな殊勝な事するんだ。ていうか、パターンは出来てるって事だ。泊まる事を懇願すれば許され、泊まって、朝は起きる前には帰って。…か。
【なんだ、妙に優等生だな】
【そうしないと気まずいからだと思います。それに、前からの流れというか、部屋に泊めていた時も、何も、ご飯だとか、干渉しない事にしてたし】
ふ~ん。特別な日だけ、ご飯は一緒に食ったって事か。形では一応、線は引いていたって事か…。だったらキスとか…どうなんだよ…。ご飯は食べさせないのに、唇は食べさせたのか…。は。
【俺はてっきり一緒に寝てるもんだと思ったけどな~】
【そんな事はもう軽々しくはしません】
もう、ね…。一緒に寝た事はあるんだって事だ…。よく平気で居られたな…。
【軽々しくじゃなきゃするんだ】
【寝るとか、するとか、私が言ってるのは眠るの意味ですからね?グーグーの寝るですよ?】
【…当たり前…解ってるよ】
軽々しくなく、ちゃんとした気持ちでシたら、もうそれで黒埼君に決まりって事じゃないか。…だろ?
夕べは話し足りなかった感じなのか?こんなにメールでやりとりしたのなんか初めてじゃないか。
【私、自分ではもう意を決したつもりだったのに。結局、言えて無い】
…ん?急に…何をだ。それは告白の事か。好きって事を部長さんにって事か。だよな。この前は確かにもう何かを自分の中で決めた感じで帰ったよな…。だから、もう言ったもんだとばかり思ってたけど。それからの、…あの濃い話だよ。てっきり現実の話だと思うじゃないか。それが長い濃い夢の話だったなんてな…。本当か?本当に夢なんだろうな…夢だって言って話して…いや、そんな事はしないな。
でも、やっぱり部長にするのか…。