烏丸陽佑のユウウツ


【俺が鍵を持ってるって、ちょっと強みですよね】

あ、そうか、そうだな。受け取らないと部屋には入れないもんな。…フ

【店に持って来るか?俺が預かってやろうか?】

【結構です!】

ハハハ、だよな。みすみす接触する機会を無くすなんて、そんな間抜けな事はしないよな。

【冗談だよ】

【解ってます。でも死守しますから】

【あんまり期待し過ぎるなよ?落とし穴があるかも知れないから】

【落とし穴って何ですか?】

【さあ…そこまでは解らないよ。言ってみただけだから】

やきもち半分みたいなもんだ。必ず受け取らなきゃ部屋には入れないんだからな。君らは会うに決まってるんだから。そして、いつものように…だ。

【休みは2、3日って言ってたよな】

【はい】

【じゃあ、明日戻る可能性もあるんだな】

【まあ、そうですね】

…どこに居るんだろう。

【部長と居ないだろうって解っただけでも、そこはほっとしました】

んん、それは、100パーとも言い切れないけどな。部長さんは普通に出社して、部屋に居させているかも知れないじゃないか。いくら一緒に居たくても、スケジュール上、どうにも出来ない日だってあるだろうから。そうそういつも都合よく出来ないだろう。

【いつ連絡が来るか解らないから、ドキドキもんだな】

【そうですね】

…何がそうですね、だ。必ず自分には来る連絡だ。ちょっと勝ち誇ってるな…。

【まあ、帰って来たら、その連絡だけしてくれるか、安心の為に】

【解りました】

はぁ…、本当、どこに行ったのかねぇ。
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