烏丸陽佑のユウウツ
「...まだ続き、あるんです。...陽佑さんは、ドキドキされて無いって言うんです」
あ?話が飛ぶな...。だけど。俺が梨薫ちゃんを好きって話に戻ったのか?...。俺は何をどういう風に言ったんだ。どんな夢なんだ...。明らかに夢だとしても俺の事だ。気になるってもんだ。
「......誰に?」
聞きながらドキドキしていた。
「私にです」
それだよな。夢と言えどもやっぱ恐ろしいな...。
「それで、だから...まだチャンスはあるんだ、みたいに黒埼君に言うんです。だけど、結局、私が部長と離れる事は無いだろうからって、とも言うんです。だけど、私は、悩み事の全ては陽佑さんのところに来て言ってしまうから…部長との事で何かあったら、こんな風にここに話しに来てしまう。
そんな私を丸ごと受け入れる俺って良くないかって。
...ごめんなさい。話し方が変になって解り辛くしてしまってる…んんー」
いや、言ってる事は解るけどさ...はぁ...。夢でバレバレだよ。言いそうな事のまんまじゃないか...恐ろしいな。
「それから、私も私で、よく解らない事があって。部長に見て欲しい物があるって言うんですけど、それが何なのか...。引っ越すつもりだから、その前に見て欲しいって感じで話してるんです」
やけに具体的だな。見て欲しいモノって何だ?引っ越すのか...あ、だから、これは夢だって...。
「まぁ、全てが夢の話だから。不可解な部分はあっても仕方ないと思うけど?全然意味の無いモノかも知れないしな?」
全部夢だからな。
「そう...夢は夢なんですよね。何でも理解できる内容ばかりとも限らない...それは解ってるけど。やっぱりちょっと引っ掛かるというか。...前の夢も、意味はあって見たようなモノでしたから。だから、今回も何かあるのかもって思ってしまう。現実も...夢の通りなのかなって...」
……ん?今の言い方だと…あれ?
「梨薫ちゃん…」
「は、い?」
「部長に見て欲しい物があるって話したって部分は…夢、だよな?」
「はい。部長との事は、最初の方から全部夢の話ですよ?」
お?え?最初から?…じゃ、じゃあ…。
「ホテルの話とか、キスとか、…きりがないとか、も…全部、夢か…」
「はい。だから最初から、濃い夢を見たって言ったじゃないですか。全部、夢の話ですよ?」
「そ、そうだよな。…そうだよ」
は…なんだ馬鹿やろう。解かり辛いなぁ…。じゃあ、部長にはつき合いたいともまだ言ってないし、絡んでも…んん、…何もしてないって事じゃないか。はぁ…全く…。あ?黒埼君とのキス話は、そこは現実の話って言ってたよな。…何だよ。結局あいつだけ妙に接触してるって事じゃないか。だけどそれはあいつなりの押せ押せの…努力の賜物か。
何だよ…夢か。夢じゃないか…全く…。