艶恋オフィス クールな室長に求愛されてます
「……郁ちゃん。あのね、駒宮だけは、辞めたほうがいいんじゃない?」

そんな私は蚊帳の外で、祥子さんは苦しげな顔して諭すように呟いた。


「えっ?どうしてですか?」

「どうしてって言われても……」

不思議そうな顔して尋ねた郁ちゃんに祥子さんは言い淀む。答えを探しあぐねているらしい。



「祥子さん!!郁ちゃんが3次元に恋したんですから、とにかく今日はお祝いしましょ!!」
なんだか重たい空気になってしまったせいで居心地の悪くなった私は、無理矢理に笑って見せる。

だけど、駒宮室長の顔さえも思い浮かんでない。


「そうですよ!!リアルに恋したことにまずはお祝いしましょ!!」


私の言葉に、郁ちゃんはすぐに笑顔を見せ明るくそう言い放つ。
そして持っていたビールのグラスを持ち上げたから、私は郁ちゃんにあわせてグラスを持ち上げにこやかにグラスをあわせる。


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