艶恋オフィス クールな室長に求愛されてます

家に帰って、ようやく郁ちゃんからのメールが来ていたことに気が付く。

メールになんて気が付くことすら出来ないほど、濃い一日だったということを今更ながらに振り返りながら、私は郁ちゃんからのメールを開く。


『今日の様子、しっかり教えてくださいね』


今日の様子、自分で小さく口にして駒宮室長の色気のある横顔がすぐに思い浮かんでくる。



それから、駒宮室長の手を繋いだぬくもりや感触。

穏やかな表情に最後に見せた微笑み。

あとは、悪い冗談だって言うってことも。

今日の出来事が、鮮明に次から次へと思い返されると、私の鼓動が無意識に飛び跳ねる。