艶恋オフィス クールな室長に求愛されてます
新規事業開発室のメンバーも1人、2人と帰っていく。

駒宮室長もその流れに乗るようにして、とうとう帰り支度を始めてしまう。

急がなきゃ!!駒宮室長、帰っちゃう!!


慌てた私も残った仕事を無理矢理片付けて、パソコンの画面をシャットダウンする。


「駒宮室長も、もうお帰りですか?」

駒宮室長がコートを羽織って、出口に歩いていく背中に声をかけようとした。

だけど、私より先に駒宮室長の背中に声をかけたのは、渡部さん。


駒宮室長は、穏やかな表情で渡部さんに返事をすると、渡部さんと並んで談笑しながら開発室を出て行った。

駒宮室長に声をかけられず、結局No,2もとい『ジョニー』を渡すことすら出来なかった。

私は大きな溜息を1つ吐くと、ジョニーをぎゅっと握りしめた。

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