艶恋オフィス クールな室長に求愛されてます
急に頭を下げられた私は、謝られる理由が全くと言っていい程思い浮かばない。
何のことだかさっぱり分からずに戸惑ってしまい、祥子さんをチラリと見る。
どうやら全てを知っているらしい祥子さんは、目尻に皺を寄せながら苦笑いを浮かべる。
「……実は私、すでに駒宮室長に告白して、振られました」
ようやく頭を上げた郁ちゃんは、涙声でとんでもないことを告白する。
「えぇっ!!」
こ、告白したって?!
私が驚きの声をあげると、その声は思った以上に大きかったようで、店内のお客さんが私達のテーブルに視線を投げる。
その視線が痛くて、私は思わず小さくなる。